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発行:2004年10月
≪相談内容≫
当社では時間外勤務を行う場合、事前に申請書面により時間外勤務を行う内容・理由・退社予定時刻を申告し所属長に承認をもらうこととしています。
この場合申告し、承認された退社予定時刻を経過して時間外勤務をした場合の時間外勤務手当(割増賃金)は支給しないという定めは法的に問題ないですか?
≪回 答≫
労働基準法上は、現実に労働した時間に対し、労働契約に定められた賃金(残業代)を支払わなければならないことになっています。
最近、サービス残業(賃金不払残業)が社会問題化し、厚生労働省が指導を強化していますので、残業時間を正確に把握し、適正な割増賃金の計算を行うことは、非常に重要になっています。
時間外労働を削減する上で、残業を届出制、許可制とすることは非常に有効な手段です。
使用者の指揮命令下でない、あくまで従業員の任意に行なった残業に関しては、会社は残業代を払う「義務は無い」とも考えることができます。
したがって「承認された時刻を越えた時間外労働は、残業代は支給しない」と定めること自体は問題がありません。
しかし、その場合、その残業の必要性、なぜ所定労働時間内にできないのか?等 各人の担当業務の見直しや、日常的な業務管理(仕事の手順、方法)を再考し、それぞれの従業員にかかる負担、各人の能力に応じた仕事量を考慮した上で業績(仕事の質・量)の評価、賞与の勤怠査定が必要かとも思われます。
また、業務遂行上、会社が特に命じたわけではない(必要が無い)残業に対する賃金(残業代)を支払わないとすることに対して、従業員への周知、同意、会社側の制度改定に対する客観的妥当性を持った「合理的理由」も必要になってきます。
したがって、合理的な理由がない場合や、従業員の同意を受けることができないような場合は、規定を設けていたとしても、結果的に残業代を支払わざるをえなくなるでしょう。運用にあたっては、上記の点を考慮し、管理・指導を行なって行くことが必要だと思います。
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