|
社労士通信トップへ
発行:2006年11月
◆労働・社会保険 Q&A
〜定年後再雇用の際に必要な手続きは何でしょう?〜 |
≪相談内容≫
今年5月に60歳定年を迎える従業員がいます。本人から希望があれば再雇用する予定で
すが、その際社会保険料は健康保険料のみの徴収となるのでしょうか?また、年金を
もらいながら働く際の年金の減額はどうなるのですか?雇用保険は一旦退職で資格喪失
し、また、資格取得届を出すのでしょうか?
≪回答≫
1.社会保険料負担について
社会保険料については、これまでどおり健康保険料(介護保険料含む)および厚生年
金保険料が徴収されます。厚生年金保険料は従業員が70歳に達するまで徴収されます。
また、定年後再雇用に伴って給与が低下する場合は、いったん被保険者資格を喪失して
直ちに再取得する「同時得喪」という特例の手続きが認められています。
この手続きをすることによって早期に標準報酬月額を変更することができます。管轄
の社会保険事務所または健康保険組合にお問い合わせ下さい。
2.年金の減額について
ご質問のとおり、60歳以降働きながら年金をもらう場合は、年金が減額もしくは全額
支給停止されることがあります。基本的には「総報酬月額相当額」と「基本月額」
(※) の合計額が28万円以下(65歳以降は48万円以下)である場合は年金の減額は行
われませんが、超える場合はそれぞれの額に応じて減額もしくは全額支給停止されます
。60歳以降の給与額の決定については、給与を下げるともらえる年金額が減り、雇用保
険から給付される高年齢者雇用継続基本給付金
(※)は増えるといったように、様々な要 素を考慮しなければならないケースがあり
ます。当然複雑な計算が必要になってきますので、一般的には、社会保険事務所やハ
ローワークなどに備え付けの早見表を活用したり、社会保険労務士やコンサルタントに
シミュレーションを依頼するのがお勧めです。
※総報酬月額相当額 その従業員の現時点の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準
賞与額の総額を12で割 った額の合計額(単なるその月の給与額とは違いますのでご注
意を)
※基本月額 特別支給の老齢厚生年金の額(加給年金額を除く)を12で割った額
※高年齢者雇用継続基本給付金
60歳以降の給与が60歳時点に比べて75%未満に低下した場合、一定の要件
(被保険者 期間が5年以上など)に該当する場合に、65歳まで被保険者に支給される
給付金
3.雇用保険の資格について ご質問の従業員の方のケースですと、そのまま被保険者資
格を有することになります。
1週間の所定労働時間が定年前と変わらない場合は特に手続きは必要ありません。30時
間未満となった場合は、短時間労働被保険者となりますので、区分変更の手続きが必
要となります(20時間未満となる場合は、資格喪失手続きが必要です)。
「少しゆっくり したい」という理由などで再雇用するまでにインターバルがある場合
は、被保険者資格 喪失届を出すことになります。
|